重要文化財

重要文化財(じゅうようぶんかざい)  

重要文化財とは、「文化財保護法」(1950年(昭和25年)8月29日施行)により指定された有形文化財である。

この重要文化財のうち、さらに”たぐいない国民の宝たるもの”として国が指定したものが国宝である。

第二十七条  文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができる。
2  文部科学大臣は、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。
(文化財保護法)

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概要  

文化財保護法の対象は、建造物、美術工芸品、考古資料、歴史資料など多岐にわたるが、この項では主に美術工芸品のうち刀剣について述べる。

なお国が指定する以外に、都道府県・市町村が指定する文化財についても「重要文化財」という名称のものがあるが、文化財保護法の対象はあくまで国指定の有形文化財のみとなっている。また当サイトでも断りなく「重要文化財」または「重文」と記載する場合は国指定の重要文化財を指す。

沿革  

壬申検査  

明治に入ると、古社寺の所有物を中心に保護を行う「古器旧物保存方」が太政官布告として布告された。この布告を元に、主に近畿地方を中心とした社寺に「古器旧物」として提出させた。

さらにこの古器旧物目録を元に明治5年(1872年)5月~10月にかけて文化財調査が行われた。明治5年(1872年)の干支により「壬申検査」と呼ばれている。この時、正倉院を始めとする広範囲の古社寺の宝物について綿密な調査と修復が行われた。※この時、明治天皇が手元に残されたのが「水龍剣」である。

古社寺保存法・国宝保存法  

その後、建造物を保護する目的で明治30年(1897年)に「古社寺保存法」が制定される。この法律により、古社寺の建造物及び宝物類で「特ニ歴史ノ証徴又ハ美術ノ模範」であるものを、「特別保護建造物」または「国宝いわゆる旧国宝)」に指定し、保護してきた。

さらに昭和4年(1929年)には古社寺保存法に代わるものとして「国宝保存法」が制定された。これにより古社寺所有物だけではなく、国、地方自治体、法人、個人などの所有品も「国宝いわゆる旧国宝)」の指定対象として保護対象となった。

文化財保護法  

その後昭和25年(1950年)に、「国宝保存法」、「史蹟名勝天然紀念物保存法」、「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」を統合する形で「文化財保護法」が制定されるにいたる。

この制定のきっかけとなったのはその前年昭和24年(1949年)1月26日に発生した法隆寺金堂の火災事故である。事故原因は、壁画の模写を行っていた作業員が保温用に用いていた電気座布団のスイッチ切り忘れにあったが、これにより国宝の保存方法などに関する議論が深まり、文化財保護法の制定へと至ることになった。

保護政策  

公開  

公開に関する取扱事項  

国宝・重文については、公開に関する取扱事項が文化庁から出されており、所蔵館ではこれらの制限などを考慮しつつ年間の展示計画を立案・実施している。

  • 主な制限事項
  1. 原則として公開回数は年間二回以内とし、公開日数は延べ六〇日以内とする
  2. たい色や材質の劣化の危険性が高いものは、年間公開日数の限度を延べ三〇日以内とする
  3. 公開のための移動は、原則として年間二回以内とする

公開承認施設  

国宝・重要文化財の所有者以外のものが文化財を公開する場合には文化庁長官の許可が必要だが、平成8年(1996年)に「公開承認施設」制度が策定され、あらかじめ承認を受けている場合には公開後の届出のみで許可されることとなった。この承認を受けた施設は「公開承認施設」と呼ばれる。

この承認を受けた施設では、重要文化財の公開手続きが簡素化されるとともに、公開に伴う作品の応急修理費・梱包、輸送費・出品者への謝金を文化庁が負担する「重要文化財等公開促進事業」に申請することができる。

行方不明の国指定文化財  

重要文化財の一覧  

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