秘談抄
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秘談抄(ひだんしょう)
宇都宮三河入道著
全五巻
- 「宇都宮三河入道目利書」
概要
- 室町幕府第三代将軍足利義満の刀剣係であった著者により応永年間に書かれたもので、後世の鑑定書に影響を与えた。
- 序文が「観智院本銘尽」などと同じであり、秘談抄は銘尽が元になって成立したと考えられているが、すでに原本は失われている。
系統本
宇都宮銘尽(うつのみやめいづくし)
- 「秘談抄」の抜粋版と見られている書物。
- 序文
夫神代之剣号天村雲剣而云々
観智院本銘尽や元亀本刀剣目利書と同じ序文。
- さらにその後を、次の4つに区分する
- 粟田口鍛冶系図
国家─┬国友 ├則国 ├久国 ├国安 ├国清 ├有国 └国綱
- 大和国古今
- 最も最近の鍛冶を応安ごろの手掻包吉としており、本書が応安~応永ごろの成立であると見る根拠となっている。
- 近比鎌倉鍛冶
- 備前国古今不同少々
- 備中国古今少々時代不同
- 異説在所不明物少々
秘伝抄(ひでんしょう)
- 宇都宮三河入道の末裔で、「尾張竹屋」と称される竹屋惣左衛門理安により、天正7年(1579年)に編集された書。2冊本であったという。
- これを元に「某」が増補したものが次の「新刊秘伝抄」となる。
新刊秘伝抄(しんかんひでんしょう)
- 竹屋惣左衛門理安により編集された「秘伝抄」に対して、某が天正19年(1591年)7月に増訂したもの。それを同年12月に理安が植松隼人佐へと送った写本が元になった系統の写本が複数存在する。
将軍鹿苑院ノ御代、宇津宮三河入道ト云う者有り、剣刀ヲ観察シ利鈍ヲ鑑知スルコト、恰モ掌ヲ指スガ如シ、皆、是レ雷煥ノ再誕也ト謂イシ、名誉尤モ古今ニ独歩スル者也、然シテ五冊ノ秘談抄ヲ製作シ、以テ世ニ伝ウ
天正十九年乙卯臘月中澣日 竹屋惣左衛門尉理安 植松隼人佐殿
特徴
- 粟田口六兄弟とする。
国頼──国家─┬国友 ├久国 ├国安 ├国清 ├有国 └国綱
関連項目
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