友成(刀工)


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 友成(ともなり)

古備前の刀工
日本三名匠
古刀最上作

  • 友成は古備前派の代表的刀工
  • 長享銘尽」の友成の項

    友成 備前国住人名)ハ目抜穴ノ上ニ打、中子切矢摺多分目抜穴ノ下ヲセンスキニスルモアリ、鋒ヲチト□キヤウチ□トヲ取ソトハ頭シ。九郎判官義経ノ鞍馬多聞天ヨリ感得金造此作也。又平家能登守殿教経サゝ丸造之。神武ヨリ七十二代御門()白河院御宇延久年中者也

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 生涯

  • 備前実成の子、通称平三郎、権太夫。
  • 平安時代の永延頃(九八八年頃)に、父実成と共に一条天皇に召され、勅命により御剣を鍛えたという。
  • 京の三条小鍛冶宗近、伯耆の大原安綱と並んで日本三名匠として著名。
    実際には同名数代あったとされる。御物鶯丸」、および国宝厳島の友成」についてはその中でも最も古いものとされる。

 著名作

 御物国宝

御物
太刀 銘 備前国友成。刃長80.6cm、反り2.7cm。附 桜花紋兵庫鎖太刀拵。総長112.0cm。鎬造り、庵棟、反りやや浅く、中鋒。生ぶ中心、栗尻。目釘孔1個。表裏に棒樋を掻き流す。水戸家伝来で烈公水戸斉昭所用という。明治36年(1903年)6月27日、烈公に対して正一位権大納言が追贈されたことを受け、7月8日に当時の水戸徳川家当主であった徳川圀順より皇室へ献上されたもの。太刀拵は無銘ながら水戸の金工北川北仙と伝わるもので、鞘の桜花紋の中に「盛りなる花はちるともかくはしき かをりはとほくつたへさらめや」という和歌が赤銅象嵌されている。東京国立博物館所蔵
※皇室と烈公の関係については「」の項参照のこと。
御物
姫路藩酒井家伝来。明治36年(1903年)明治天皇へ献上。銘「備前國友成」の五文字。
鶯丸友成
小笠原政康が足利尊氏より拝領し、越前大野郡勝山城主小笠原家に伝来した。維新後、宗伯爵が小烏丸と共に入手。小烏丸は献上され、鶯丸だけが残るが、田中光顕が買い上げた後献上した。
厳島の友成
平家随一の豪将能登守教経が寄進した厳島神社国宝太刀。二尺六寸三分(79.4cm)、反り3cm。鎬造、庵棟。表裏に棒樋を搔き流す。なかご生ぶ、先入山形。目釘孔2個。うち1個を埋める。目釘孔の上平に大ぶりに「友成作」の銘が入る。大正3年(1914年)4月17日重要文化財指定。昭和27年(1952年)11月22日国宝指定。社伝では、能登守平教経佩刀で、神社へ奉納。厳島神社所蔵
太刀
銘「備前国友成造」長(二尺六寸一分)79cm、反り2.4cm。鎬造、庵棟。表裏に角留の棒樋。表の腰元に素剣を浮き彫り。なかご生ぶ、先は上がり栗尻。目釘孔3個。表棟寄りに「備前国友成造」の長銘が入る。昭和4年(1929年)男爵山本達雄所持。昭和6年(1931年)12月14日旧国宝指定、昭和27年(1952年)3月29日国宝指定。山本達郎氏寄贈。東京国立博物館所蔵

 重要文化財

静嘉堂所蔵
太刀 銘「□□五月六日 友成」昭和16年(1941年)7月3日重要文化財指定。静嘉堂文庫所蔵
春日大社所蔵
赤銅造太刀 銘「友成作」明治34年(1901年)3月27日重要文化財指定。奈良県春日大社所蔵
高照神社所蔵
太刀 銘「友成作」。君萬歳友成御太刀御鞘巻(君万歳)。長2尺6寸5分、反り1寸1分。天正18年(1590年)の小田原の戦いの際に弘前藩祖津軽為信が豊臣秀吉から拝領し。明治10年(1877年)に12代津軽承昭が高照神社に寄進したものという。大正14年(1925年)4月24日に旧国宝指定。高照神社所蔵(高岡の森弘前藩歴史館保管)

太刀 銘友成作津軽為信所用 拵絲巻太刀 附太刀目録一通及津軽承昭寄進状一通

毛利報公会蔵
太刀 銘「備前国□□(伝友成)」昭和8年(1933年)1月23日重要文化財指定。防府毛利報公会所蔵、毛利博物館保管
太刀
銘「備前国友成」長79.2cm、反り2.7cm。なかご生ぶ、雉股。先は栗尻。目釘孔1個。表の棟よりに「備前国友成」。昭和62年(1987年)6月6日重要文化財指定。個人蔵
太刀
銘「友成」長2尺4寸2分。少し磨上。将軍家光または将軍家綱が仙波東照宮に奉納したもので「権現様御指料也」と伝わる。明治43年(1910年)4月20日重要文化財指定。埼玉県喜多院所蔵
仙波東照宮とは川越市小仙波町にある神社で、日光・久能山と並ぶ日本三大東照宮の1つ。祭神は徳川家康で、家康が元和2年(1616年)に薨去すると、久能山に葬られるが、元和3年(1617年)には遺言通りに日光へと移している。その際、3月15日に久能山を出発し、23日仙波喜多院に到着すると27日までの4日間、喜多院27世の天海僧正が大法要を執り行っている。後水尾天皇により東照大権現の勅額が下賜されると、天海僧正は同地に東照宮(仙波東照宮)を創建した。寛永15年(1638年)には川越大火で焼失するが、翌年には家光の命で江戸城紅葉山御殿の一部を移築した。これが現在喜多院に残る客殿、書院、庫裏(いずれも重要文化財指定)であり、これらを運ぶために新河岸川の舟運が開かれた。

 その他

太刀
銘「備前国友成」昭和16年(1941年)9月24日重要美術品指定、宮崎賢一郎所持。
太刀
銘「友成作」長78.2cm、反り2.9cm。相馬家伝来。昭和12年(1937年)8月28日重要美術品指定、相馬恵胤子爵所持。平成21年度文化庁購入文化財。3千万円。文化庁所蔵。
太刀
銘備□□友成。昭和12年(1937年)2月16日重要美術品認定。財団法人大倉集古館所蔵。
太刀
銘友成作。昭和12年(1937年)5月27日重要美術品認定。東京の林田等氏蔵。
太刀
銘「備前国友成」長二尺三寸五分。鎬造り、表裏に剣の彫物。赤胴小縁金七子地色繪桐紋の総金物付の鞘巻太刀拵が附く。鞘は梨子地藤花蒔絵。熊本藩家老家の小笠原寛所持。その後伊東伯爵家所蔵。
平宗盛献上
清盛の三男平宗盛が厳島神社に奉納した刀。刃長二尺六寸五分。「友成」二字銘。
源義経
鞍馬山の多聞天から感得した。黄金造り太刀
平教経
太刀
野狐丸
出羽の豪族由利十二頭の矢島家伝来。
鯨友成
出羽秋田の佐竹氏所蔵。
高橋五郎兵衛所持
 
三浦能登守所持
 
北条貞時所持
 
松平直政所持
太刀 銘直政用之(金銘)友成。
銘友成。金象嵌「直政用之」。尻鞘にヒョウの毛皮を用いており、「松平直政初陣図」に描かれている尻鞘のデザインと一致するという。結城秀康の三男松平直政が所持し、慶長19年(1614年)の「大坂冬の陣」で使ったとみられる。※ただし古備前かどうかはよくわからない。個人所蔵。岐阜県博物館寄託か。
» <スポット展示>いろいろな松平直政初陣図 | 松江歴史館 – 松江城東隣・松江の歴史を紡ぐ場所 -|年間を通して様々な特別展や企画展を開催している歴史博物館です。


 著名作

 御物友成(水戸家)

  • 水戸徳川家に伝わったもので、金の兵庫鎖の拵え。
  • 烈公に対して正一位の贈位があった際に、皇室へ献上された。

 御物友成(酒井家)

  • 姫路の酒井家より献上された友成
  • 銘「備前國友成」の五文字

 鶯丸友成

  • 小笠原家の祖先が足利義教から賜ったもので、越前勝山藩の小笠原家に伝わる。
  • 維新後、宗伯爵が小烏丸と共に入手。
  • 小烏丸は献上され、鶯丸だけが残るが、田中光顕が買い上げた後献上した。

 伊勢神宮

  • 昭和のはじめに現存

 毛利家

  • 毛利侯爵家に一振り

 厳島神社

 春日大社蔵

  • 春日大社に奉納されたもの

 淡山神社

  • 淡山神社に奉納されたもの
  • のち御物

 吉川家

  • 吉川家所蔵

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