備前守家(刀工)

守家(もりいえ)  

鎌倉時代の備前国の刀工
同名数代
畠田派の祖

生涯  

  • 初代守家は、福岡一文字守近の孫とされる。
  • はじめ備前国畠田村、のちに長船村に住んだため「備前守家」「畠田守家」などとも呼ばれる。
    岡山県瀬戸内市長船町長船と岡山県備前市畠田は、JR西日本赤穂線を挟んで隣接した場所にある。長船が西側、畠田が東側。
  • 「守家」は家を守るに通じ、贈答品として大名家に珍重された。

畠田派  

  • 初代は建長から正元期(1259~60年)、二代は文永から弘安(1264~88年)年間に活躍した。
  • 福岡一文字派守近の孫とされる初代の生まれについては諸説ある。
    守近─宗家─守家
    宗吉─宗家─守家
    守近─真守─守家
  • 畠田守家と呼ぶが、「長船住」や「福岡住」とだけ切り、「畠田住」と切ったものはない。

初代:守家  

  • 初代は二字の銘が多い。他に「守家造」、「備前国長船住守家造」。「備前国長船住 守近孫守家造(花押)」と切ったものがある。
  • 建長から正元(1259~60年)年間。
  • 蛙子丁字と呼ばれる刃文で知られる。
  • 初代守家は銘振りが大きく「大銘の守家」と呼ばれ、守の寸の点が横線にかかり「ナ」の字形になる。

重要文化財  

徳用守家
徳川家から上杉家。明治14年に明治天皇に献上。御物
太刀
銘「守家」明治43年4月20日重要文化財指定。日枝神社所蔵
太刀
銘「守家造」長69.5cm、反り1.5cm。鎬造、庵棟、鋒少し延び、反り浅し。鋩子乱込み、反り浅し。なかご磨上、刃上がり浅く栗尻。昭和11年5月6日重要文化財永青文庫所蔵
太刀
銘「守家造」元禄7年(1694年)年4月10日、5代将軍綱吉が土浦藩邸に御成になった際に土屋政直が拝領した。昭和6年1月19日重要文化財指定。土浦市立博物館所蔵
太刀
銘「守家」昭和16年7月3日重要文化財指定。長79.4cm、反5.7cm。鎬造。庵棟、腰反深く、地は小板目細かに沸え乱れ映り立ち、刃文は丁子乱れ蛙子少し交じり足入り。表裏に腰刃あり。茎生ぶ。雉子股ごころあり。勝手下がりの鑢目。表棟寄りに守家の銘あり。紀州徳川家伝来。株式会社ブレストシーブ所蔵
太刀
銘「守家」大正元年9月3日重要文化財指定。久能山東照宮所蔵
太刀
銘「守家」尼崎藩主桜井家に伝来したもので、桜井忠興から藩祖桜井内膳正定信を祀る桜井神社に寄進された。金具に桜井家の家紋「九曜紋」を彫り、鞘にも梨子地に「九曜紋」を金蒔絵が入る。大正15年4月19日重要文化財指定。蒔絵太刀拵が附く。尼信文化基金所蔵
太刀
銘「守家」大正3年4月17日重要文化財指定。糸巻太刀拵が附く。和歌山東照宮所蔵
太刀
銘「守家」昭和36年2月17日重要文化財指定。個人蔵
太刀
銘「守家」大正15年4月19日重要文化財指定。住吉大社所蔵
大村家伝
太刀 銘「守家造」生ぶなかご、目釘孔1個。光山押形に載る。子爵大村家伝来。
川田家伝
太刀「守家造」の三字銘。男爵川田小一郎
阿蘇嶽守家
磨上銘「守家造」表裏に二筋樋。
太刀
銘「光忠/守家造」二尺六寸八分半。備前長船光忠・備前守家の合作刀。佩表に光忠二字銘、佩裏に守家造の三字銘。生ぶなかご、目釘孔3個。本阿弥光温極めで明暦三丙三百五十貫。尾張徳川家伝来。
縄目守家
池田忠雄が拝領した刀

元和七年帰国のとき縄目守家の御刀、をよび御鷹馬等を賜ふ。

二代:守家  

  • 二代は長銘が多い。
  • 長船派で活躍。
  • 文永から弘安(1264~88年)年間
  • 二代は銘振りが小さいので「小銘の守家」と呼ぶ。守の寸の点が横線にかからない。

著名作  

兵庫守家
銘「備前国長船住守家」丸茂兵庫頭光兼。のち尾張徳川家伝来。重要文化財徳川美術館所蔵
太刀
銘「備前国長船住守家造/文永九年壬申二月廿五日」鎬造、庵棟。地小板目肌杢交じり、沸え乱映り立つ。刃丁子を主調として互目尖り、刃交じり、焼幅深浅あり。匂い深く足葉入る。刃先に白染あり。鋩子表直ぐ尖って浅く返り、裏小丸。なかご栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔3個。昭和9年1月30日重要文化財指定。個人蔵 ※文永9年は1279年
太刀
銘「備前国長船住守家」1949年2月18日重要文化財指定。徳川美術館所蔵
太刀
銘「守家」二代目。二尺三寸四分半。拵えは江戸中期。徳川宗睦寄進。大正8年4月12日重要文化財指定。愛知県定光寺所蔵
太刀
銘「備前国住人守家作/文久九年壬申二月二十五日」光山押形所載で磨上、その後さらに磨上。阿武陸軍少将の所持。


系譜  

南北朝  

  • 南北朝時代から室町時代にも同名「守家」の刀工が存在する。
  • 守俊・守重:4代あり
  • 家助・真守・守恒・宗恒
  • 守家:応永ごろ


関連項目