禮物手日記
禮物手日記(れいもつてにっき)
「足利義政東山山荘移徒禮物手日記」
蜷川家文書一三九、一四〇
文明15年(1483年)6月、足利義政の東山山荘が竣工し、移動する際の進物記録。政所執事代蜷川親元により記された蜷川家文書に登場する。
贈っている人物は、管領や各国守護、政所執事伊勢氏などであり、これにより室町中期に進物として相応しいと考えられていた刀工名が明らかになる。なおほぼ同年代に製作されたいわゆる「現代刀」も含まれる。
登場する刀剣
- 刀工の国別にまとめた一覧
山城
- 三条宗近
- (惣奉行) ※惣奉行の人名は不明
- 三条近村
- 大内政弘 ※大内氏第14代、周防・長門・豊前・筑前守護、相伴衆
- 信国
- 武田信親 ※若狭武田氏第4代、相伴衆
- 綾小路末行
- 武田国信 ※若狭武田氏第3代
- 細川政之 ※阿波守護
備前
相州
伯耆
- 安家
- 赤松政則 ※播磨・美作・備前守護
不明
一覧
一、御方御所様(足利義尚)より御太刀持、御馬 御成
東山殿(足利義政)御移徒文明十五 六 廿七御礼御申次分
一、 赤松殿(政則) 折帋上原持参、
御太刀安家、 三千疋
一、 大内殿(政弘)
御太刀近村、 三千疋
一、 六角殿(佐々木高頼)
御太刀助真、 千疋現物あり、
一、 赤松(元祐)伊豆孫次郎殿
御太刀金、 御馬但、代三百疋、現物あり、
一、 朝倉(氏景)孫右エ門尉
御太刀吉定、 千疋現物あり、
一、 武田殿(宗勲国信)
御太刀末行、 千疋逸見三郎持参、
一、 同治部少輔殿(信親)
御太刀信国、 御馬
一、 貴□殿(伊勢貞宗?)
御太刀長光、 御馬
一、 兵庫殿(伊勢貞陸)
御太刀助次、 御馬
一、 所司代(則宗)浦上、御門役、
御太刀家吉、 千疋
一、 管領(畠山政長) 土肥六郎右衛門持参、
御太刀行光、 三千疋
一、 同就惣御奉行
御太刀宗近、 御馬黒、印雀目結、貳千疋
仍御拝領 ※原注:足利義政下賜
御太刀長光、 御馬月毛、印同前、御腹巻一兩領御具足 肩紅
一、 左衛門佐殿(畠山義統)
御太刀真則、 三千疋
一、 遊佐河内守(長直)
御太刀金、 千疋
一、 神保宗右衛門(長誠)
同 同
一、 遊佐新右衛門
同 同
一、 椎名
同 同
一、 平三郎左衛門
同 同
一、 畠山播磨三郎殿(政照)
御太刀宗光、 御馬
一、 細河兵部大輔政之、御在国
御太刀末行、 三千疋東条持参、
一、 京極殿(政經)
御太刀正恒、 三千疋御在国、下河原
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