大青江
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大青江(おおあおえ)
- 青江貞次の作
- 享保名物帳所載
大青江 象嵌銘長二尺五寸六分 代千貫 松平長門守殿
加州御家に古より青江上々作の刀二腰あり、内寸長き故大青江と云、小松中納言殿より松平淡路守殿へ御遣し、昔は千貫の代付也、光知談合致され千五百貫に可仕、御状有之貞治本阿判
来歴
- 前田家に伝来し、小松中納言前田利常が次男の前田淡路守利次(越中百塚十万石)に与える。利次はのちに富山城へ移り、富山前田家の祖となる。光室の孫にあたる光和は、本家と相談すれば千四百貫になると鑑定を勧めたがそのまま置かれたという。
- 享保名物帳編纂の頃にも富山前田家にあったが、幕末には本家である金沢の前田家に移っていたものとみえ、文化9年(1812年)3月本阿弥重郎左衛門が本家の刀の手入れをしている際の記録にこの大青江も残っているという。
- その後また富山に戻されたと見え、明治になると富山前田家の名義になっている。
- 昭和10年(1935年)12月18日に重要美術品指定。前田利男伯爵所持。
刀 金象嵌銘貞次磨上之 本阿(花押)(名物 大青江)
紀尾井町 伯爵前田利為
(昭和8年 文部省告示第四百二十二號)
- 昭和32年(1957年)2月19日、重要文化財指定。
- 関連「小青江」
大青江次直
短刀
銘 備中国住次直作/延文五年二月日
九寸四分半
- 似た名前だが、こちらは短刀。
- これも前田家(松平加賀守家)に伝来し、同家で御家名物として秘蔵した。
- 上の大青江が青江貞次の作であるのに対して、こちらは「備中国住次直作」の銘がある。
- 重要文化財指定時には浅原健三氏所蔵。※昭和26年(1951年)9月または昭和27年(1952年)3月
- 昭和40年頃には石居健次氏蔵
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