水神切兼光

水神切兼光(すいじんぎりかねみつ)  


銘 備州長船住兼光/康永二年十一月日
号 水神切兼光
二尺
重要美術品
株式会社ブレストシーブ所蔵

  • 平造り、丸棟という珍しい造り。
  • 表に素剣と独鈷、裏に梵字が彫られている

由来  

  • 「水神切」という名の由来は、直江兼続がこの刀で洪水を治めたという逸話からという。
  • 日本では古来、洪水は水神が暴れるために起こると信じられてきた。龍や蛇、河童などが水神の象徴と見られており、水神を切ったために洪水が治められたと当時の人が考えていたことからの異名である。
    直江山城守兼続は、上杉謙信・上杉景勝に仕えた上杉家の名家老。前立に「愛」の一字をあしらった兜が有名で、上杉神社所蔵。愛宕神社の愛の字とされる。兼続の死後、後家おせんの方が上杉家に献上した「後家兼光」も現存する。

来歴  

  • はじめ上杉家の所蔵で、直江兼続が愛用したという。
  • その後再び上杉家に献上されたと見え、同家に伝来する。
  • 昭和12年(1937年)12月重要美術品認定。この時所有していた上杉家が国宝指定を拒絶したためという。
    国宝ではなく、旧「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」に基づいて指定されたもの。同法は日本国外への古美術品の流出を防止する目的で認定された。なお1950年の文化財保護法施行をもって同法は廃止されたが、認定については重文指定を受けるか、あるいは海外輸出が許可される(重美取消)かのいずれかに該当するまでは有効とされており、いずれにも該当しない約6000件の指定物件については平成の現在でも有効なままである。
  • 平成25年(2013年)10月のオークションに登場し、その時は3800万円+手数料12%で落札されている。


  • なお同様に直江兼続から上杉家に戻った刀剣としては「後家兼光」があり、こちらは現在静嘉堂文庫所蔵となっている。

関連項目