般若太刀
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般若太刀(はんにゃのたち)
- 金物に輪宝紋を散らすことから「
輪宝太刀 」とも。 - 上杉家御手選三十五腰のひとつ
- 外装は室町期のままで、鞘は黒革包み。
- 金具は黒色山銅製。赤胴七ゝ子地に魚々子を蒔き。輪宝の銀象嵌入り。鎺は銀地に長尾家の紋である九曜と丸に二引の紋を金象嵌。壺笠目貫。
- 柄は鮫皮の上に錦を載せ、浅葱色の糸を平巻。鍔は黒色山銅で古式な車透に金の鑪目を施した覆輪を懸ける。
由来
- 長尾家で
大般若会 の時に撫で物に用いられたことからの号。
撫で物(形代)とは、禊や祈祷の際に身代わりに用いる人形や衣服のこと。この撫で物で躰をなでて災いを移したあと水に流す。
- 別名の「輪宝太刀」とは、目貫に三双の輪宝が付けられているためという。
来歴
- 長尾家伝来の太刀。
- 上杉謙信は、軍陣で戦勝祈願の護摩を焚くときに、この太刀と上杉管領家から譲られた古槍5本を立てていたという。
- 江戸期になると、常に御看経所に置かれ、毎月16日の大般若経会には家老が刀箱から取り出して僧侶に渡し、それを机の上に置いたうえで法事を行ったという。但しこの大般若経会は寛政10年(1798年)より廃止されたという。
- 上杉家刀剣台帳「乾」第23号所載
長尾家御重代、御在国、御在府共に御看経所に有之、毎月十六日於御式台大般若執行の節、御手水番持出御座の間御床に置之、御城代箱より取出、袋侭御式台へ持参僧中へ渡之御床御机に備
- 「出羽米沢上杉家刀剣目録」に次のように記される。
鎺は銀、表に九曜紋、裏は丸に二引の紋を、金象嵌
- のち重要文化財指定。
- 中身は国指定文化財等データベース:太刀〈銘守次/〉だと思われるが、特徴的な刀装に関する記載がない。
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