御鬢所行平


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 御鬢所行平(おびんどころゆきひら)


銘 豊後国行平
名物 御鬢所行平
2尺4寸8分半

  • 豊後紀新大夫行平の作
  • 光徳押形

    御物 御ひん所 長さ 二尺五寸三分

 御鬢所

  • 太閤秀吉の居城であった伏見城には、浴室の次の間に「御鬢所(おびんどころ)」という一室があり、そこは日々理髪をするところだったという。その部屋に行平太刀を一振り常置していたために、御鬢所行平と名づけたという。
    秀吉時代に付いた名前ではなく、足利将軍家にあった時に付いた名前とも言う。それによれば、「季瓊日録」によれば室町御所に”御鬢所”があったとし、また「長禄以来申次記」では”御便所”だとする。また「室町殿年中行事」では”便宜所”であったとする。
  • なお鬢所(びんじょ)とは現在の便所(べんじょ)の語源となったもので、「鬢(びん、頭部の左右側面の髪)」を直す場所としてトイレの隠語(憚りなどと同じ)でもある。ただしこの太刀の場合は上記理由と伝わる。

 来歴

  • 元は二尺五寸三分あったものを二尺四寸八分五厘に磨上ている。
  • 豊臣家御腰物帳」には二之箱に記載と書かれる。
  • 大坂落城の際に焼失。

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