蜂屋長光
蜂屋長光(はちやながみつ)
小太刀
銘 長光(名物 蜂屋長光)
1尺8寸
重要文化財
東京国立博物館所蔵
- 小太刀は寸法の短い太刀で、太刀と同様に腰に佩いたもの。
- 享保名物帳所載
蜂屋長光 在銘長一尺八寸五分半 代金三十枚 奥平美作守殿
秀吉公の時、蜂屋苗字のあぶれ者是を所持す、表裏に樋あり鎺より上にて掻止る、貞享の究め
- 表裏に丸留の樋。表の樋の中に刃区より一寸ほど上に埋め金。もとは猪首切先だったが、横手を下げたために現在は切先延び、鋩子も横手より上で刃幅が狭くなり、小丸にわずかに返る。
- 中心は先を少し切り、目釘孔2個。佩表「長光」の二字銘。
由来
- 「享保名物帳」によれば、豊臣秀吉のころに蜂屋という苗字の「あふれ者」が所持していたことからその名が付けられたとされている。
- 大坂御物押形には「大坂の町人蜂屋と云あばれ者所持云々」とある。
蜂屋大膳大夫、その子五郎助・市左衛門のいずれかか。
来歴
- 秀吉はこれを枕刀にしていた。
- のち、松丸殿へ与える。
- 松丸殿から弟の京極主膳高通(京極高知の息子)に伝わる。
- 寛永8~14年の間に本阿弥家に出され、金二重枚の折紙をつける。
- 高通は、豊前中津奥平忠昌に贈った。
- 貞享3年(1686年)孫の昌章のときまた本阿弥家に出され、金三十枚に値上がる。
- 明治末には個人所蔵。
- 昭和9年(1934年)に旧国宝指定。
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