道芝露


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 道芝露(みちしばのつゆ)

太刀
大磨上無銘
洛陽堀川住藤原国広上之/道芝露 木村長門守
刃長二尺三寸一分

  • 大磨上無銘で、吉岡一文字助吉の作とされる。
  • 差表「洛陽堀川住藤原国広上之」と切りつけ銘、裏に「道芝露 木村長門守」と金象嵌。
    国広上之」は国広が磨上たという意味だが、これは偽銘とされる。

 由来

  • 切り付け銘による。
  • 道芝露とは截断銘の一種で、道端の芝の露は触ればポトリと落ちる。それにかけて切味を示している。

 来歴

 木村重成

  • 木村長門守重成の佩刀で、元和元年(1615年)5月6日若江の戦いで討ち死にした時に佩用したという。

 中根正和

  • のち千石取りの旗本中根主税正和が入手。
    中根正和は中根正吉の子。寛永17年(1640年)8歳で三百石の遺領を継ぎ、小普請。慶安4年(1651年)大番。延宝8年(1680年)御目付。天和元年(1681年)五百石を加増され千石。貞享4年(1687年)より盗賊追捕。
  • 中根正和が遊女屋を放火の罪で闕所にしたうえに遊女まで売り払ったという罪で、元禄2年(1689年)閏正月21日に八丈島に島流しとなっている。
    のち元禄13年(1700年)5月に赦され、宝永元年(1704年)に小普請。宝永3年(1706年)6月に廩米二百俵を給うが、同年12月に74歳で没。妻は石川六左衛門重勝の娘。後妻に小野麻右衛門高寛の娘。子がなく、甲府家臣の多田新八郎昌興の次男憲正が養嗣子となり継いだ。
  • 刀は商人の手に渡る。

 秋元家

  • のち上州館林の秋元家で買い上げ、以後は同家に伝わる。
  • 昭和4年(1929年)の「日本名宝物語」では秋元春朝子爵所持。
  • 昭和6年(1931年)秋元家の売立で、185円で落札される。
    この時、「氏家貞宗」は1669円で落札されている。

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