日本三霊剣

日本三霊剣（にほんさんれいけん） 　

• 天十握剣、布都御魂、天叢雲剣のことを言う。

天十握剣（あめのとつかのつるぎ） 　

• イザナミが最初の子カグツチを産んだ後、それが原因で死んでしまう。
• 怒ったイザナギは天十握剣でカグツチを斬り殺してしまう。

• この「天十握剣」は別名が多い。
  1. 「天羽々斬(あめのはばきり)」（天の羽羽斫、天羽羽斬）
  2. 「十握剣(とつかのつるぎ)」、「十拳剱」
  3. 「蛇之麁正(おろちのあらまさ)」（大蛇の韓鋤）
  4. 「天蠅斫之剣(あめのはえきり)」（天蝿石斤斬）
  5. 「天之尾羽張(あめのおはばり)」
  6. 「蛇韓鋤之剣(おろちからさびのつるぎ)」

布都御魂（ふつのみたま） 　

• カグツチを殺した際に、天十握剣の根元についた血から生まれたのがミカハヤヒ、ヒハヤヒ、そして建御雷命(たけみかづちのみこと)（建御雷之男神）である。
• 「布都御魂」は、建御雷命が出雲の国譲りの際に所有していた剣で、命(みこと)の分身である剣とされる。

• のち神武東征の際には高倉下がこの剣を入手し、神武天皇に献上。大和征服に大いなる力を発揮したという。

天叢雲剣（あまのむらくものつるぎ） 　

• スサノオ（素戔男尊）が八岐大蛇を退治した時、その体内から出現した。
• 叢雲（雨雲）を呼び出す力を持つという。

  ある書がいうに、元の名は天叢雲剣。大蛇の居る上に常に雲気が掛かっていたため、かく名づけたか

• スサノオはこれを高天原の天照大神(あまてらすおおみかみ)に献上する。
• のち天孫降臨神話では、天照大神より瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が受け取り、葦原中国(あしはらのなかつくに)へと降りたっている。
• さらに日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征する際には相模国あるいは駿河国において敵の放った野火に囲まれ窮地に陥るが、剣で草を刈り払い、向い火を点け脱出する。
  これより後、名を草薙剣（くさなぎのつるぎ）と改めた。

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