寺沢貞宗
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寺沢貞宗(てらさわさだむね)
- 相州貞宗の作風を代表する作で、地刃ともに健全である。
- 享保名物帳所載
寺沢貞宗 無銘長九寸七分 無代 紀伊殿
表剣爪、裏二筋樋、寺沢志摩守殿金二十枚にて求められ秀忠公へ上る、御遺物として紀伊大納言殿拝領
- 真の棟、差表に爪形付きの剣、裏に二筋樋をかく。
- 鋩子小丸、中心うぶ。目釘孔2個
由来
- 寺沢広高が所持したことにちなむ。
来歴
寺沢広高
- 本阿弥祐徳(光心の孫、光徳の姉弟)の家来が京都木の下(京都市上京区)で金2枚で買い求めたものに、本阿弥光徳が相州貞宗に極め、三百貫の折紙をつけた。
- それを肥前唐津城主寺沢志摩守広高(寺沢広高)が金二十枚で購入し、豊臣秀吉に献上される。
- その後秀吉から織田有楽斎長益に下賜するが、有楽斎は本阿弥光徳に売ってしまう。
- この後が不明だが寺沢広高が700貫で再度購入したという記録が本阿弥家に残る。
秀忠
- その後徳川秀忠へと献上したと思われる。この時には八百貫の折紙。
紀州徳川家
- のち徳川秀忠の遺物として寛永2年(1625年)正月25日に紀州徳川頼宣に贈られた。
正月二十五日御遺物トシテ寺澤貞宗ノ御脇差梁楷書ニ寧一山賛之御掛物并白銀五万枚御頂戴
御遺物の次第
一、会津正宗御脇指・面壁御掛物圓悟讃 尾張大納言
一、寺沢貞宗御脇指・初祖菩提西王一山 紀伊大納言
一、切刃貞宗御脇指・俊成定家両筆の掛物 水戸中納言
- 以後同家に伝来した。
- 大正4年(1915年)9月の東照宮三百年祭には徳川頼倫所蔵で出陳されている。
- ※国指定文化財等データベース:短刀〈無銘貞宗(名物寺沢貞宗)/〉では東京国立博物館文化庁分室の保管。2019年の侍展(特別展「侍もののふの美の系譜」)では文化庁の所蔵。
関連項目
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