三日月兼光
三日月兼光(みかづきかねみつ)
- 備前長船の兼光作。
- 「上杉家御手選三十五腰」のひとつ。
概要
- 上杉家に伝来したもので、上杉景勝が自ら選んだ「上杉景勝自筆腰物目録」にも入る。
上ひさう
一、三か月
(上杉景勝自筆腰物目録)
- Paul L. Davidson(ポール・デビッドソン)氏所蔵
- ポール・デビッドソン氏は、日本美術刀剣保存協会の元アメリカ支部支部長。アメリカ合衆国の著名な経済学者でもあった同氏は、2024年6月20日シカゴにて死去、93歳。
- デビッドソン氏は、重要刀剣や特別重要刀剣に指定された刀剣のリストを調査する中で本刀が三日月兼光であることに気づき、さらに2017年に佐野美術館他で行われた特別展「上杉家の名刀と三十五腰」の準備を進めていた故渡辺妙子氏により、再確認されたという流れのようです。
恐らくこの時点でポール・デビッドソン氏の所蔵と思われます。以上の経緯から、佐野美での展覧会に「特別展示」として出展されたようです。
- その後、田野辺道宏氏(日本美術刀剣保存協会 常務理事)及びマイク山崎氏の協力により、同展覧会(巡回した米沢市上杉博物館および埼玉県立歴史と民俗の博物館のうち、佐野美だけ)での特別展示が実現したようです。
マイク山崎氏は日系三世で「鉄元堂」の店主。同氏は、平成13年(2001年)9月の日本美術刀剣保存会の月例大会において、日本人以外で初の優勝者となっている。
- 2025年3月サザビーズのオークションに出品されていることが明らかになった。
- サザビーズに上杉景勝三十五腰の三日月兼光が出るようです|刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑
- Crescent Moon (Mikazuki) | Signed Bishu Osafune Kanemitsu (Kanemitsu from Osafune in Bizen Province) | Nambokucho period, dated Enbuan gonen rokugatsu hi (a day in the 6th month 1360) | Crescent Moon, the 'Mikazuki Kanemitsu' from the Paul L. Davidson Collection | Japanese Art | Sotheby's
Nagasa [length from kissaki to machi]: 80.6 cm., 31¾ in. 長さ
Sori [curvature]: 3 cm., 1⅛ in. 反り
Saki-haba [width at the yokote]: 2.3 cm., ⅞ in. 先幅
Moto-haba [width at the machi]: 3.3 cm., 1¼ in. 元幅
Kissaki nagasa [length of the kissaki]: 5.8 cm., 2¼ in. 切先長
Nakago nagasa [length of the tang]: 20.1 cm., 7⅞ in. 中心長
Nakago sori [curvature of the tang]: 0.4 cm., ¼ in. 中心反り
Saki-kasane: 0.5 cm., ¼ in. 先重ね
- ※出展歴は同サザビーズサイトによれば以下のようになっている。
- 「新作名刀展」:2006年12月
- 日本刀博物館:2007年1月
- 日本刀博物館:2007年10~11月
- 日本刀博物館:2008年5~6月
- 日本刀博物館:2008年11月
- 佐野美術館:2018年1月7日~2月18日「上杉家の名刀と三十五腰」
出品リスト|上杉家の名刀と三十五腰 - 展覧会の詳細 | 佐野美術館 Sano Art Museum(PDF) ※最下部「特別展示」の部。「個人」蔵となっている
関連項目
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