安宅切

安宅切(あたきぎり)  


銘 備州長船祐定/大永二年八月日
あたき切 脇毛落(金象嵌)
名物 安宅切
二尺二分(長61.2cm、反り2.4cm)
重要文化財
福岡市博物館所蔵

  • 重要文化財指定は、「金霰鮫打刀拵〈中身備州長船祐定〉」。中身が長船祐定
  • 鞘を青漆と金霰鮫で大きく色分けし、金具に各種の地金を用いた豪華な作り。
  • 鎺に「小判明寿」の針書があり、拵が埋忠明寿監修であることがわかる。また明寿と如水の死亡年から慶長3年から9年の間の製作と判断できる。
  • 中身は鎬造、丸棟、先反り、中鋒延びごころの刀。鋩子は、表は小丸、裏は掃きかける。なかごは棟を磨り、先刃上り栗尻、鑢目切、目釘孔3個。
  • 中心に「あたき切脇毛落」の金象嵌銘があり、また銘から大永4年(1524年)に備前(岡山)の長船祐定が制作したことがわかる。

由来  

  • 「御当家御重宝故実」によれば、天正9年(1581年)の羽柴秀吉による淡路由良城攻めのときに、黒田孝高がこの刀にて城主の安宅河内守(安宅清康あるいは安宅貴康)を討ち取ったのでこの名がついたという。
    しかし、安宅河内守は降伏して安土に上り信長に拝謁しているため、別の人物を切ったものと思われる。

 

  • 銘は、表「備州長船祐定」、裏「大永二年八月日」で、これは作者の祐定が1522年に作刀した際に入れたもの。
  • もうひとつの「あたき切 脇毛落」は截断銘と呼ばれるもので、後世試し切りを行い、その結果を金象嵌で入れたもの。脇毛落とは両腕を上げた状態で脇と脇を結ぶラインを断ち切ったという意味。