万歳楽

万歳楽(まんざいらく)  

脇差
銘 長谷部国重/応安元年六月日
金象嵌銘 萬歳楽
一尺八寸二分
重要美術品

由来  

  • 金象嵌銘にちなむ。
  • 「万歳楽」は”ばんざいらく”あるいは”ばんぜいらく”とも読み、雅楽の曲名を表している。煬帝万歳楽、鳥歌万歳楽とも。
  • 古来中国では、賢王が世を治めるときに鳳凰が飛来し”賢王万歳”と唱えるという言い伝えがあり、これはその様を曲にしたものとされる。隋の煬帝あるいは、唐の則天武后、漢の武帝の作とも言われ、非常にめでたい曲である。

来歴  

  • 本刀は、伊勢亀山藩石川家に伝来した。
  • 亀山藩主石川家は、石川家成に始まる。
    石川家成は徳川十六神将の1人で、石川数正の叔父にあたる人物。母が水野忠政の娘で家康の生母於大の方の妹にあたり、家康から見ると母方の従兄弟になる。譜代の中でも最古参の安祥譜代七家の一つ。
  • 石川家成は、家康が今川家の人質であった頃からの股肱の臣であり、のち大垣藩主となる。慶長12年(1607年)に息子の康通に家督を譲って隠居するが、先に康通が死んだため養子の石川忠総(大久保忠隣の次男で、母が家成の娘)に家督を譲った。
  • この石川忠総の嫡孫が一時伊勢亀山藩主となり、さらにのち、石川総慶以後は亀山藩に定着し、明治維新まで続いた。
  • 明治になって石川家を出る。
  • 昭和12年(1937年)8月28日重要美術品認定。

    脇指 銘長谷部国重 慶安元年六月日 「萬歳楽」ト金象嵌アリ 内田治
    (昭和12年文部省告示第306號)